


2 通販で企画される商品は、一度に特定の量を完売することが可能な商品でなければならないこと。
つまり通販で紹介された商品は、それと同じ物が一定量製品化できなければ、瞬時に多量の買い注文を受けることが出来ないのです。一度に同じ品質で、同じ価格のアイテムを数十点またはそれ以上揃える事は、希少性やオリジナル性を本質とするジュエリーの世界では極めて難しいことです。
厳密に検証すれば異質なものを、デザインを同じにし、同じ価格の中に束ねてしまっていると言わざるを得ません。この行為はジュエリーの本質に矛盾し、本来あるべき価値に逆行することになりかねないでしょう。しかしこれがビジネスとして組み立て可能なのは、<見えない>という通販独特なキーワードが存在するからです。

<見えない>商品のビジネスが成立するためには、もともと求めようとしている商品の品質について、買い手は厳密な判断ができず、品質や価格についても寛容で妥協的にならざるを得ません。したがって販売の企画者を信頼せざるを得ないという、暗黙の前提が潜行しているわけです。
通販では現物を見ることが出来ないからこそ、品質での些細な違いがあるにせよ、同じデザイン、同じサイズ、同じ価格の商品を多量販売することが可能となるのです。そしてジュエリーの中でも特に真珠とダイヤモンドは、量販の可能なアイテムとして最適なのであります。それらは同じサイズの形状と、ほぼ同じ品質のグレードで一定量を生産できるからです。
・・・つづく。
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