


ところで一般に、リフォームの作り手としての基本的な手順はまず依頼主であるユーザーのキャラクターや趣向を掴むことから着手します。ジュエリー誌やいくつかのカタログを見せることも、ユーザーの趣向、性格、ライフスタイルや使い勝手などを導き出すのに役立ちます。
依頼主の希望を絞り込みながらラフ画を描き、依頼主の気持ちが言葉や表情にレスポンスしてくるのを伺い、さらに細部のデザインをとらえるために、着ける人の指の表情やヘアスタイル、顔の輪郭から肩に降りてくるライン、全体のプロポーション、立ち振る舞いなど、可能な限り様々な角度からそのキャラクターを掴むことが大切です。

このような対面的なコミュニケーションを通して、依頼主の雰囲気がラフ画の中に現れると、やがて依頼主の方から共鳴の反応が聞こえてくるものです。できるだけ短時間で依頼主の趣向をつかみ、この〈面接〉を切り上げることが肝心で、後日いくつかのデザイン画を見せて依頼主のイメージをさらに絞り込めば、新しく創作するジュエリーが依頼主と作り手の両者に明瞭となってくるのです。
・・・つづく。
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