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ORNAMENT -装飾品-

ORNAMENT -装飾品-


 ところが人は何故この恒久的な価値を持っている宝石に飽きるのでしょうか。飽きることなど考えられないほど魅了させられた宝石や貴金属に、人はどうして飽きてしまうのでしょうか。しまい込んで使わなくなり、また、見るのも避けたくなるほど嫌いになるのは何故なのでしょうか。
 宝石というものは、カットや研磨された裸石の状態のままで所有されるよりも、ほとんどは人の身体に装って使用されるものです。宝石を身に着けるためには、飾り職人が金やプラチナなどの貴金属を利用して加工を施さなければなりません。貴金属で石の台座や枠を作り、ブローチの針やネックレスの留め具を作ることによって、宝石は身体への装飾が可能となります。つまり宝石はデザインされ、外枠加工を施されることによって、初めてジュエリーとして実際に使用されます。
 
                   
              『紫式部』

 デザインと加工技術という人工の英知が裸石の宝石に施されない限り、宝石は単なる鑑賞品でしかありません。地殻内部から採掘された原石が、人工のすぐれた研磨技術によって、どれほど美しい輝きを得ても、それ自体はジュエリーではありません。宝石とジュエリーとは全く別な範疇のものです。極端な言い方をすれば鑑賞されるものが宝石であり、身体に装うものがジュエリーであります。そして身に着けるためには装着の工夫をしなければなりません。この装着の工夫こそがデザインと加工技術であり、人が飽きたり嫌いになったりするのは、ほとんどこの装着の工夫に対してです。・・・つづく。

宝石屋さん.com やまやくらぶ

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