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~文化の貧困性と貧困な宝飾文化~

宝石の裏側vol.11
~文化の貧困性と貧困な宝飾文化~


 文化の生成は人類の意図的な企画や社会的な要請で発生したり消滅するものではありません。それを享受しうる人間の内面的な要求が必然的に文化を発生させ、発展させるのです。
 服飾と宝飾文化についていえば、和装から洋装へ女性の服飾が移行するに伴って宝飾の需要そのものが高まってきました。つまり今日大量に出回っているジュエリー類はほとんど洋装用に使われるものなのです。


  『drop』

 したがって日本の服飾文化がヨーロッパを追従してきたのと同様に、日本の宝飾事情はそれ以上にヨーロッパのデザインや技法を習得せざるをえなかったのです。数百年にわたるヨーロッパの宝飾文化の歴史に比べ、日本の宝飾文化は和装小物を別にすれば、ここほんの40年が大衆への浸透期であるに過ぎません。享受されてきた宝飾文化の期間的な浅さは、日本の宝飾文化のひ弱さそのものであるといえます。
 それでもここ10年のデザインや技術には優れた進展がうかがえます。ワールドワイドで催されるジュエリーデザインコンテストや作品展などにおける入賞者の数は年を追うごとに増えています。制作技法や技術力もヨーロッパのそれに並ぶほどになりました。
 それにもかかわらず文化としての宝飾事情の貧困さは何に由来しているのでしょうか。ここで考えられうる諸相を挙げてみましょう。

・・・つづく。





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