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SERVICE -接客-

SERVICE -接客-


 文化はそれを生み出す土壌が育たなければ進展しないこと、メーカーやデザイナーが文化を引き出すわけではないことは既に述べました。ジュエリーは絵画や彫刻とは違います。絵画や彫刻は見る側がある程度の距離間隔をもって鑑賞するものであるが、ジュエリーはユーザーの身体につけるものです。したがって当然つけて使用しているユーザーのニーズからのみ宝飾文化は発祥してきます。
 宝飾文化を舞台演劇に例えれば、宝飾デザイナーや制作者は舞台裏のスタッフです。そして実際にジュエリーをつける人が舞台の主役です。主役の演技者たちが着こなし、つけ馴染んではじめてジュエリーは生きてくるのです。コンテスト会場やショウケースに並んでいるうちはいまだジュエリーは完成品ではありません。持ち主や使用主を得てはじめて生きた完成品とよべます。
 また、デザイナーや制作者はユーザーの実生活の舞台ニーズをダイレクトに捉えなくてはなりません。欧米の輸入品やそのコピーはそのまままで日本の宝飾文化とは言えません。


  『be ready2』

 宝飾文化を根底から支え発展させるのはユーザーのニーズそのものです。ユーザーとの情報交換から制作スタッフは本当のジュエリーを作り出すことができます。そしてユーザーと最も豊富にコミュニケーションできるのは小売店の店頭です。したがって小売店がお客のニーズを引き出し、捉える事が重要となってきます。このことからも宝飾文化というものは大きな宝飾メーカーや輸入会社が作り出しているのではなく、ユーザーと直接対応する小売商たちが作り出すものと言えます。
 小売店のジュエラー達の質で宝飾文化の優劣が左右されます。特に小売店の店頭におけるユーザーとの対話の質が高ければ、それだけ質の高いジュエリーが誕生するのです。日本の宝飾文化が未だ貧しいというのならば、それは小売店の店主や店員のポリシーの貧しさのためです。
 メーカーから仕入れた物や既にショウケースに並んでいる商品にお客様のニーズを合わせようと努めるのは真の接客とはいえません。品物の方をお客様のニーズにあわせてアレンジし、調達するのが望ましい接客でしょう。お客様の生活スタイル、予算、購入目的、使う人の趣向、キャラクターやポリシーなどを捉えてお客様の満足度にどれだけ近づけるかが接客の基本であります。つまりお客様に似合うジュエリーをつくり上げること、見つけ出すこと、既に出来ているものを調整したりアレンジしたりすることが重要です。店員は商品知識に富まなくてはならないが、それ以上にお客様のニーズを的確に聞き出す訓練を必要とします。

・・・Vol.10につづく。





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