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CLASP -クラスプ-

CLASP -クラスプ-



 ネックレスの留め金具がジュエリーの一部であることは当然の事ですが、日本ではこれがなかなか発達しません。ユニークで特徴ある留め金具はほとんど外国製です。チェーンには引き輪とプレート、パールのチョーカーには銀製の花柄クラスップ(留め具)というのが通常のあり方となってしまっています。
 外国製の特徴あるものを勧めても、ほとんどの人が安いクラスップで済ませてしまうのです。みんなと同じが良いという社会通念と、目立ちすぎは避けるという日本人特有の礼節感がはたらいて、日本の女性のうなじには皆同じクラスップがついてしまいました。
 ですが、みんなと同じが良いというのは、他人の為におしゃれをしているような物です。それでは自分の主張や個性が表現されないので、つけているジュエリーは借りてきた猫のようです。


  『be ready』

 クラスップには裏と表があるものと、表裏なく全面のものがあります。前者は日本製に多く見られ、欧米には後者のものが多い。立食パーティーや動きの激しいダンスパーティーなどではクラスップはすぐにひっくり返るので、表裏あるものは不都合となります。和洋の文化の違いがクラスップにもあらわれているのでしょうか。
 今日ではさほどではないが、これまで日本の婦人は披露宴でもディナーパーティーでも座ったままでほとんど動かないことが多かったのです。隣や前の婦人がつけているネックレスに一瞥はしても留め具まで見るチャンスは少なかったのです。日本の婦人は留め金具は見えないものだし、見えないものにはお金をかける必要がないと思っていました。
 ところが欧米のパーティーでは少し事情が違います。こちらでは背後の留め具は恰好のチャームポイントなのです。パーティー会場で女性たちは正面から互いのジュエリーを正視することはないが、後からはかなり注意深く見る事ができます。欧米で留め金具が多種多様に発達するのはこのような事情に影響されているからです。そして、日本で留め金具が発展しないのは日本の宴会事情のためだと推測してもよいのではないでしょうか。

・・・つづく。





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