


宝石やジュエリーが人に勇気を与え、着ける人の気持ちを高め、積極的な生き方にパワーを与えるものだとすれば、われわれはジュエリーという物に、それ相応の日常的市民権を与える必要があります。
ジュエリーとのパワフルな出会い、買い求めたり贈ったりする事、着けたり眺めたしながら楽しみ、生涯にわたって持ち続けること、このような全ての行為の中に人間関係の豊かなストーリーが息吹いているのです。

ジュエリーは店頭のショウウィンドウから自分の持ち主を得て旅立つとき、初めて息を吹き込まれ、その持ち主とのストーリーを描きはじめます。持っているジュエリーが気分の良いストーリーを奏でている限り、それは持ち主にとってパワフルな<生き物>なのです。
ジュエリー自体が愛されたり嫌われたりして、世のご婦人たちの感情的な対象になるのは、それがストーリーを持った<生き物>であるからです。つまり宝石は鉱物でありながら、装飾用にフォルム化されジュエリーになり、やがて特定の人の持ち物になると、呼吸する生物のごとくつける人の内面性を代弁し始めるのです。
・・・つづく。
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